マジンガーZを幼少期に観ていた世代以降の男性であれば、間違いなくこの人が作ったおもちゃで一度は遊んだことがあるといっても過言ではないと思います。
亜鉛合金で作ったマジンガーZの人形に「超合金」と名付け、5機の飛行機が変形・合体する「コン・バトラーV」のギミックを発案し、今となっては毎年当たり前のように出てくる「戦隊シリーズ」に初めて巨大ロボ(マーベルコミックスとの提携で制作された「バトルフィーバーJ」のバトルフィーバーロボ)を登場させたのは、すべてこの村上さんの手によるものです。
といっても、そもそもあまりメディアには登場されてこなかった方なので、ぼくもこの本を読むまでは存じ上げなかったのですが、まぁ、名前は知らなくてもその作ってこられたモノは誰もが知っているわけで、その偉大さは簡単に物語れるものではないかもしれません。
空想の世界で動くロボットを、子供の厳しい視点で見ても偽りがないよう忠実に変形ギミックをデザインし、しかもそれを「カッコいい」と思わせるセンス。
元々は自動車の工業デザインをしたかったという想いがふんだんに表れた結果が、時代時代の子供達の心をわしづかみにしてきたのでしょう。実際、大人になってからみてもそのカッコ良さは色褪せていませんし、今風に若干のリファインを施したバージョンとして当時のおもちゃが新しく発売されていたりもするのですから、脱帽です。
いやぁしかし、自分でもこの人のデザインしたおもちゃはほとんど知っていますし、いくつも買ってもらって遊んでいました。それらが無かったら...なんて、考えたこともありません。偉大です。
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