11/18に、B'zの新作アルバム「MAIGIC」が発売されました。
相変わらず、手堅く聴きやすいメロディラインと稲葉浩志のハイトーンボイス、松本孝弘のエネルギッシュなギターは健在です...とあえて言わなくても、収録曲のいくつかはテレビCMやドラマ/映画のテーマソングになっているので、今さら細かい説明をする必要もなく、ご存知の方も多いかと思います。
ぼくにとって親しみやすいメロディと、ボーカル自身の声がコーラスとしてカブさるという、当時にしては有りそうでなかったインパクトのある組み合わせがセンセーショナルだったこともあり、デビューして間もなくの頃から好んで聴いているのですが、ちょうどその売り出し初めのうちは打ち込みフレーズを多用したアレンジが特徴的だったこともあり、そのテの曲調を好まない方々からは敬遠されてきたという背景がありました。
ところが。
いつの頃からか、キーボードのメロディがキーフレーズを奏でる曲が少なくなり、今となってはギターのフレーズがアレンジの中心を作り出している曲が大半を占めています。
バンドを始めた時からいずれはそうなることを思い描いていたのかもしれませんが、どちらの時期の曲であってもB'zはB'zであって、普遍的なものを感じます。
まるで、今年の9月に9年連続200本安打を叩き出したイチロー選手のように。
イチロー選手も、ちょうどメジャーへ移籍した頃はまだ「振り子打法」が特徴的なバッティングスタイルで、それが彼の代名詞でもありましたが、今ではアッパー気味のスイングする「素振り」にこそ当時の面影が多少残ってはいるものの、足の振りよりも絶妙なバットコントロールを生かした打法に進化を遂げています。
スポーツ選手の場合は、相手に研究され、それに負けじとスタイルに変化を付けて対応していくことによるものではありますが、時代時代の空気感を捉え、その時々によってアレンジを変えていくところは、なんとなく共通するものがあるようにも思えます。
以前の曲調しかイメージにない人は、これを機会に手を伸ばして(耳を傾けて)みると、何か新しい発見に繋がるかもしれませんよ。